「最近、急に肌の調子が悪くなった気がする」
この時期、現場でとても多く聞く言葉です。「肌が弱くなった」と不安になる方が多いですが、実際は一時的に肌が疲れている状態であることがほとんどです。今回は季節の変わり目になぜ肌が荒れるのか、そしてどう乗り切ればいいのかをお伝えします。
季節の変わり目は「バリア機能が落ちやすい時期」
肌は気温・湿度・紫外線量などの変化に適応しようとして、一時的にバリア機能が不安定になります。これが季節の変わり目に肌が荒れる一番の理由です。
気温の変化
湿度の変化
紫外線量の変化
花粉・PM2.5
汗・皮脂量の変化
自律神経の乱れ
これらが重なることで、こういった症状が出やすくなります。
乾燥する
赤みが出る
かゆい
ニキビが増える
化粧品がしみる
POINT
「肌が弱くなった」のではなく、一時的に肌が疲れている状態です。多くの場合、適切な対応をすれば数週間で落ち着いてきます。焦らず受け止めてください。
今まで使えていた化粧品が急に合わなくなることがある
患者さんが驚かれるポイントです。同じ化粧品を使っていても、季節によって肌への影響が変わります。
春・夏に向かう時期
皮脂が増えてベタつきやすくなります。同じ保湿クリームでも重く感じたり、毛穴が詰まりやすくなったりすることがあります。
秋・冬に向かう時期
湿度が下がり乾燥しやすくなります。同じ化粧水でも保湿不足になったり、刺激を感じやすくなったりすることがあります。
「化粧品が悪くなった」わけではなく、肌状態が変わった可能性があるということを知っておいてください。季節が変わるタイミングでスキンケアを見直すのは自然なことです。
季節の変わり目にやりがちな「攻めのケア」
肌が荒れると、なんとかしようと焦って次のようなケアをしてしまう方が多いです。
ピーリング・スクラブ・酵素洗顔の頻度を増やす
レチノールを急に始める
美白アイテムを重ねて使う
新しい化粧品を一気に試す
でも実際は、バリア機能が落ちている時ほど「守るケア」が優先です。現場でも、季節の変わり目に攻めのケアを増やしてしまい、悪化しているケースをかなり多く見ます。
自律神経の影響は意外と大きい
季節の変わり目は、朝晩の寒暖差・気圧変動・新生活や環境変化によって自律神経が乱れやすくなります。これが肌に与える影響は意外と大きいです。
自律神経が乱れると血流低下・皮脂分泌の乱れ・睡眠の質の低下・炎症が長引くといった変化が起きます。これらが重なって、肌荒れ・ニキビ・酒さの悪化につながることがあります。スキンケアだけでなく、生活リズムも肌状態に影響していることを知っておいてください。
「乾燥=水分不足」だけではない
肌の調子が悪いと、多くの方は「保湿を増やせばいい」と考えます。でも実際には、皮脂・汗・角質細胞・細胞間脂質のバランスが崩れている状態であることが多いです。
そのため「化粧水を何度も重ねる」という対応が、さらに刺激になってしまうケースもあります。足りないのは水分だけではなく、バリア全体のバランスだと考えてください。
季節の変わり目の乗り切り方
調子が悪いときほど、こういったシンプルなケアに戻すことが効果的です。
洗いすぎない——洗浄力の強い洗顔料は今は避ける
新しい化粧品を増やさない——肌が安定してから試す
保湿をシンプルにする——セラミド系のアイテム1〜2品に絞る
紫外線対策を続ける——季節の変わり目も紫外線量は油断できない
睡眠を確保する——自律神経を整える一番シンプルな方法
季節の変わり目はバリア機能が落ちやすい時期。肌が弱くなったわけではない。
同じ化粧品でも季節で合わなくなることがある。化粧品が悪いのではなく肌状態が変わったため。
攻めのケアは今はNG。バリアが落ちている時ほど守るケアが優先。
自律神経の乱れも肌荒れに影響する。睡眠・生活リズムも見直す。
乾燥は水分不足だけが原因ではない。化粧水を重ねすぎると逆効果になることもある。